2020年06月27日

US-Lawyerの幻想

一時考えてたんだけどさ、米国弁護士資格を取得しようかと思ってた時期があるんだ。
小室某で最近急激に有名になったけど、NY州とかカリフォルニア州あたりの弁護士資格を日本人が取得するってのは実はそんなに変な話ではないんだ。昔から。https___imgix-proxy.n8s.jp_DSXMZO3392180007082018000001-1.jpg

企業の法務部から派遣されて留学するパターンと大手渉外事務所の弁護士がいわば箔を着けるように留学するパターンとがある。

日本の弁護士資格があれば、米国でJ.D.(法学士)を改めて取得する必要はなく、Bar Examを直接受けられる州もあるんだけど、日本の資格がない人は、日本の法学士を前提に、L.L.M(法学修士)を米国のLaw Schoolで取得してBarを受けることになる。
小室某はL.L.Mのパターンだね。

もっとも、日本人弁護士でもいきなりBar受ける人は多くなく、L.L.M取ったり短期留学したりしてからBarってやってるみたいなんだけど。


実はボクは30代の頃、これを考えてたんだ。

このころ、日本の司法試験制度改革から数年経って、かなり実態が分かってきたからね。


法務部門なんていると、たまに他部門の従業員から連絡が来るんだよ。

「息子が(新)司法試験に受からない。ロースクールを出ているが法務部で採用できないか。」

以前は新司法試験の受験が、ロースクール卒業後3回までってなってて、いわゆる「三振」なんて人が出て問題になってたからね。

もちろん、採用するわけがない。
新卒でも中途採用でもない、タダの落後者としか見られてなかったからね。


そして弁護士の対価は二極化していた。
大手渉外のタイムチャージは高く、大きな国際紛争なんて任せたら余裕で億単位の弁護士報酬だ。

一方で、従業員のちょっとしたトラブルを気まぐれで任せる街弁は従業員が直接対応するより安いから手が足りない時に外注感覚で適当に頼んだりする。


これはダメだと思ったね。
日本の弁護士は終わった、と。


30代の頃は8割がた海外に住んでたんだけど、東南アジア、南西アジア、オセアニア辺りで見る弁護士の在り方はもっと多様で、カジュアルで、社会に入り込んでいるようにボクには見えた。

マレーシアやタイでは、大学の法学部を卒業し、実務経験と試験で弁護士資格を取得できる。
インドネシアは確か数段階の弁護士制度があったはず。
クオリティもまちまちだけど、行政書士、司法書士、社会保険労務士、税理士あたりの職域を盛り込んだ経営コンサルタント的な働き方で、日系企業のアドバイザーとしてそこそこ重宝したり、そこそこ気が利かなかったりコミュニケーションロスで無駄骨負ったりさせられた。

それから米国。
米国の場合専門性の確保はしっかりしているけど、数が多く、やはりカジュアルに使えるコンサルタントだった。

そうした在り方の方が、むしろ日本の企業の法務の外注先としてはやりやすいし、自由だし、変な社会的に排除された人々を生まないやり方だと思うんだ。


日本の、殆ど意味のない試験と権威信仰。
実態を顧みない建前で使い潰される弁護士・・・その枠から外れて、かつ企業の枠を外れても生きていける方法の一つとして、国外弁護士資格の取得は魅力的な選択肢だった。



で、取りに行ったのかというと、行ってない。

英語力が全然足りなかった。

当時、TOEICでは800点台後半、ギリギリ900いかないくらい。
この程度の英語力では、Law Schoolの講義や議論に全然耐えられないんだ。

言ってることは理解できても、反論や意見を組み立てて即座に論理展開するレベルの英語力が必要とされるけど・・それはまぁ無理だ。

その後、英語圏とのかかわりが増えて、TOEICにして900点台中盤まで来た今でも、それができるとは思えない。全く思えない。

そして職。
Law Schoolで2年休職して、そのうえBarに受からなかったら・・いや、それどころかL.L.M.すら取れなかったらというリスクに耐えられなかった。

日本のロースクール卒(三振法務博士)と違って、米国Law School卒ってのはそれ自体で価値はあると思う。
実際、日本の渉外弁護士で、米国L.L.Mを名刺に入れている人も居たりする。知っている人が見たら、「あれ?この人L.L.Mなのに州弁護士資格ないんだ・・」って思っちゃうけど、少なくとも極めて実践的な英語力の証明にはなっているからね。

だけど、そのL.L.Mすら失敗したら・・三振法務博士よりも酷いことになるな。
会社辞めて(休職して)留学してました・・で通るんだろうか。


海外居住していたボクが、そこから休職なり退職を願い出て、米国に渡って留学・・というのはあまりにボクにとってリスキーだった。
駐在員の恵まれた雇用条件が、突飛な行動にストップをかけた側面もあった。


考えてみたら、いくつかの国での長い駐在員経験がなかったら思い切れたのかもしれないな。
いや、でもそもそも駐在していなかったら結局検討するレベルの英語力さえ身に付かず、どうせダメか。


どう転んでも、やっぱりボクは何かに挑戦できないんだな。


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posted by かのぴ~ at 20:55| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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