2019年10月08日

バスの中

最近、通勤にバスを組み込んでみたことがある。
出向先の事務所がちょっと行きにくいところにあってバスが便利なんで。
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しばらくバスで通勤していると、同じ便で毎日乗り合わせている人が結構居ることに気が付く。
今回はそんな乗り合わせた人の話。


①純愛(特定の座席に)おじいちゃん
優先席の、それも特定の座席じゃなきゃ座りたくないおじいちゃん。
路線の中盤で乗ってくるので、大抵席は埋まっていて座れない。

すると、そのおじいちゃん、特定の席の前に陣取り動かない。
握り棒に捕まり、その席に座っている人を至近距離から見つめ続ける。なんかフゴフゴ言いながら。

周りの乗客:(あぁ、始まった。今日はあの人か。知らなかったんだな。可哀そうに。)

大体8割程度の確率で、おじいちゃんのプレッシャーに負けて席を譲る。
一度、目の見えない人が座ってたことがあった。
全盲かどうかはともかく、おじいちゃんの鼻息は感じたらしい。気の毒なことに、ものすごく狼狽えていた。

そう、純愛おじいちゃんは相手が何者だろうと、たとえ目が見えなかろうと容赦しないのだ。

ちなみに、他に席が空いていても、やっぱり特定の席にご執心で、プレッシャーかけ続ける。
その席にどんな思い入れがあるのか分からないんだけど、世界の何を敵に回しても、おじいちゃんはその座席にしかお尻を差し出さないのだ。まさに純愛。


首尾よく先客に譲って(?)貰ってその席に座るおじいちゃんは・・別に嬉しそうでもなく、やっぱり「フゴフゴ」。

毎日同じ便のバスにのるので、知っている乗客はだんだん遠慮したり怖がったりで、その席に座らなくなっていくんだけど、それでも知らない人は次々現れる。毎日のように犠牲者は現れ、入れ替わっていく。

いつかボクもおじいちゃんの愛する席をNTR・・とか思ってた。

そんなある日、大事件が起きた。
なんと、バスの仕様が変わっていて、おじいちゃんご執心の場所のシートが車いすスペースになっていたのだ!!

ご執心の席に座れても喜ぶこともなかったおじいちゃん、このときばかりは絶叫してたね。
「うーーー!!」みたいな感じで。絶叫って言うか、呻き声。

ボクはその時、おじいちゃんの「フゴフゴ」以外の声を初めて聴いた。

バスの仕様が変わってから、どうなったかというと。
おじいちゃん、シレっと別の優先席にご執心になった。

おいっ! 純愛じゃなかったんかいワレ! (勝手にボクがそう思ってただけ)

いや、だからなんだって話じゃないんだけどね、これ。

おじいちゃんをバカにしたいわけじゃないんだ。
確かにみっともないし、ちょっと怖いし気持ち悪い。

でも、多分これってボクの将来の姿なような気がするんだよね。
意固地で、他人の目がどうでも良くて、人に何言ってるか分かってもらえなくて、誰とも交流できなくて・・。


②コミュニケーション能力高いけど空気読めないおっさん
この人は、常時同じ便というわけではなく、数日に一回出くわす。
最初は単におしゃべりな人だな、と思ってた。

日本の公共交通機関では珍しく、大声で世間話なんかをしたりする。隣の席の人と。
話題はまぁ、雑多。そのうえ、あちこちに飛ぶ。

その日のニュースの話だとか、自分の仕事内容の話、同僚の話、親戚の話・・。
不祥事をやったあの会社はけしからん、から始まって、自分の仕事のあそこがキツい、作業服が破れる、親戚は事務仕事でケガもしてないけど体力がない同僚が宝くじ買った・・脈絡がないような気もするけど、こんな感じの話題が15分ほどの乗車時間で語られる。

聞いている相手は、あいまいな相槌を打つ。

そちらを見ないようにしつつ(コミュ障だから、人と目を合わせられない)、「またあのおっさんか」って感じで聞いてたんだけど、バス通勤を始めてから二カ月ほどして、毎回話している相手が違うことに気が付いた。

時に同じようなおっさん、時にスーツのサラリーマン。なんと、JKと話していることさえあった。
もちろん、話しかけられている側は大抵困惑してる。
つまり、毎日知らない人だろうとかまわず話しかけ、話し続けていたのだ!!

なるほど、隣の人が、「あぁ・・はい・・はぁ・・」なんて曖昧な相槌打つのもうなづける。

こういうのって、一種の病気のような気もするんだけど、コミュニケーション能力的には高いのかもしれないね。
無視されても、嫌がられても、関係を保ち続けるんだから。

空気は読めてないけど。


ボクはこういう人を見ると、ものすごく複雑な気持ちになる。

隣の人気の毒だな、という同情。
よくそんな話すことがあるな、という尊敬。
話す内容に品や知性がないな、という軽蔑。
それでも、黙り込むボクよりはマシか、という自虐。

ちなみにボクは共感性羞恥みたいなものがあって、恥ずかしい人を見ると、自分が恥ずかしくなってきて、ものすごく居心地が悪い。
自分が恥かいているわけじゃないのに、それと同じような恥の感情がわいてくるのだ。


そしてある日、世紀の対決は突然始まった。

ある朝、突然ボクはカタストロフィーを目にすることになる。

そう、①純愛おじいちゃんと、②空気読めないおっさん、ボクの乗るバス路線の二大巨頭が激突してしまったのだ!

・・なんか面倒になったので続きは後で。


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posted by かのぴ~ at 21:59| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする